デントリペアの作業工程とラインボードでの確認方法
助手席ドアにできてしまった3センチのデント(へこみ)の修理作業例とラインボードを使用したヘコミの修理前後での確認方法を説明いたします。
1.最初にヘコミの状態、傷の有無、クリヤー塗装の表面荒れ等を確認します(通常は見積り時)。画像では1センチ程のクリヤー荒れが確認できます
ヘコミの確認は、明暗の差がある環境で必ず(暗い方から明るい方)へ向かって確認する必要があります。直射日光下や全体が暗い状況では詳細な確認が困難になります
3.ラインボードを使い、修理料金を決定するヘコミの大きさを測定します。又、損傷個所以外の確認も同時に行います。
4.上から下に向かって確認します。上から下に向かって確認します。横長のヘコミはこの向きで確認する必要があります。
5.離れた位置から全体を確認。必要な修理方法とおおよその作業時間、物理的な作業リスクの説明をさせて頂きます。施工料金をご確認いただければ作業を始めます。
6.作業準備。作業中の傷防止の為、必要な箇所に予め養生・保護を行います。又、必要に応じて部品の脱着をします。
7.ツールを選択。 今回は下げたガラスとモールの間に隙間をつくり、このような角度でツールを差し込みます。ドアの修理では最も一般的なツールアクセス方法です。
8.ヘコミを裏側から押し戻します。ヘコミの形状や大きさ、深さにより様々なテクニック、ノウハウが必要です。
9.タップダウン。専用の各種ポンチを使い分け、表面から鋼板の高さを調整します。プッシング、タップダウンを必要なだけ繰り返します。
10.修理完了。クリーニング。必要に応じてコンパウンドで塗装面の傷を除去します。(全く行わない場合もあります)
11.修理箇所の仕上がり確認。 元の塗装肌に合わせて違和感なく仕上がっているか、(ゴツゴツ、ブツブツになって無いか。逆に修理箇所だけツルツルになって無いか。)近くから塗装表面の状態を確認します。
12.ラインボードでの確認。 11と同様に確認します。
13.塗装表面のチェックに問題が無ければ、ラインボードを遠くに離して設置。ここでは修理箇所の周囲を含め、パネル全体のひずみを確認します。
14.必ず、反対側からのチェックも必要です。ボディーに映ったラインボードの線の太さに違和感が無いか確認します。
15.実際に見る角度はこの様に出来るだけ斜めから見て確認します。
16.上下方向の確認。 ラインボードを下に置き、上から下に向かって確認します。
17.15までの横からの確認で違和感を感じた場合、この角度で見た時に大きくひずみが残っているケースが多いです。
18.最後は正面から確認します。ボディーに映したラインボードの線に違和感が無ければ確認終了となります。
十分にご確認いただき、仕上がり、施工後のご説明にお客様がご納得されればご精算、納車(お引渡し)となります。